「はじく」と「ふせぐ」の話
こんにちは、NOTO QUALITYです。
今回はNT1226Aという、海外でも人気のあるシャツ地をご紹介します。
風合いはもとより、薄手で着心地がよく、さらに撥水もあることで、ユーザーから「普段使いしやすい」という反応を頂いています。
展示会などで撥水についてご説明していると、「防水ではないのですか?」とよく質問をいただきます。
どちらも外部からの浸水を止めるものですが、用途や構造が全く異なるものなので、NT1226Aの特徴もふまえながら違いを説明いたします。
区別しやすい説明として「撥」と「防」の漢字の意味があります。
・撥水
撥水の「撥」は「はじく、はねる」という意味で、水滴がつかないように“布の上を滑らせて浸水させないこと”を指します。
ディッピングという技術によって糸を加工することで、生地の表面張力で水をはじきます。
そして衣服の内側からの通気性を損なうことがなく、汗などの蒸気を外に逃がして快適に着ることがきでます。
・防水
一方で「防水」の「防」は「ふせぐ、まもる」という意味なので、生地の隙間を埋めて、“圧力をかけても浸水させないこと”を指します。
こちらはコーティングといって、繊維の間を水や水蒸気が通り抜けないようにする加工なので、衣服の中に熱や蒸気がこもりやすくなります。
つまり、撥水と防水を比べた場合、一番大きな違いは熱や蒸気を通す「透湿性」にあります。
この違いをより理解することで、ユーザーにも分かりやすく説明できるのではないのでしょうか。
NT1226Aが海外で人気があるのは、ちょっとした雨ならばはじくことができるので、透湿性が高く、幅広い気候やライフスタイルに対応できるところにあります。
更にこの素材の加工は環境にも配慮されています。
それは馴染みのある植物の構造からヒントを得ているもので、次回は撥水のディッピングや表面張力など、加工についてお話をしようと思います。
Art #:NT1226A
Function:STRETCH
Composition:Polyester100%(Recycle 63%)
Size:130*49
Weight:132g/㎡
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