読めますか? “神子原米” ーバチカン市国を動かしてブランド化したお米

とても神々しい名前のお米を紹介したいと思います。
能登の里山里海にはたくさんの名所がありますが、今回は海ではなく棚田広がる山のほうへ。

羽咋(はくい)市の市街地から富山県へと抜ける道を走っていくと、少しずつ山の景色へと変わっていきます。

 

今回ご紹介する神子原地区の案内板が見えてきました。
“みこはら”と読みます。

そして到着したのはこちら。
農産物販売所 “神子の里(みこのさと)”

「地産地消にこだわり、農産物の力強さと土地の歴史文化を発信&発展させるステーション。 ただの直売所じゃありませんよ!」
(↑お店ホームページより)
というこちらの店舗…入ってみるとまずはこのように新鮮なお野菜が並んでいました。

キャベツが大きい…!!

まさに地産地消!能登の恵みがずらりと販売されています。

イートインスペースもあってゆったりくつろげそうです。

石破茂大臣のサインが気になります

そしてそして、これだけでももちろん能登を感じることができるのですが、タイトルにある“バチカン市国を動かしたブランディング”についてここでやっとご説明します!

それがこちら、神子原米(みこはらまい)。

ここ神子原でとれるお米を「神の子・キリストのお米です」と言ってローマ法王に献上したというお話は地元では有名です。
この地名からの発想もさることながら、発想だけに終わらせずに実際に行動に移し本当にローマ法王に食べていただくことに成功したというのは、数ある町おこしの中でも特に大きな成功事例ではないでしょうか。

なんといってもローマ法王といえば12億人の信者をもつローマ・カトリック教会の最高位聖職者です。
「ローマ法王に献上されたお米」という最高のブランディングを得たお米は瞬く間に有名になりました。

神子の里ではおむすびとしても販売されています

バチカン大使からのお返事も「人口わずか500人のあなたがたの村と、人口わずか800人の私たちの国。小さな村から小さな国への架け橋を、喜んでさせていただきます。」というあたたかいものだったそうです。過疎化が進む小さな集落が、大きな力でバチカン大使館を動かしました。

(この成功の裏には、宮内庁やアメリカ大使館にアタックしてNGだったという失敗もあります。)

※この町おこしを成し遂げたスーパー公務員として有名な高野誠鮮(たかのじょうせん)さんのお話は書籍化&映像化までされるほどユニークなものばかりです。興味のある方はぜひ調べてみてください!

ブランディングだけでうまくいったわけではなく、神子原米そのものもとても美味しいお米です。日経ビジネス誌で「全国の美味しいお米第3位」に輝いています!

広がる田んぼ

能登の水がきれいなことに加え、神子原地区は昼夜の寒暖差が激しいためにお米づくりに非常に適しています。

山の上から神子の里を見おろした風景

私はついついこんなに買ってしまいました…食べた感想はまた後日ご紹介できたらと思います!
(もっちり食感でした!ちなみにコシヒカリですよ~。)

神子原米(1kg870円)、ライスボール(1個100円/写真は2個)、おむすび(1個120円)、おむすびセット(1セット240円)

こんなにきれいで豊かな土地でつくられたお米やお野菜が美味しくないわけがないですね。

いしかわ景観総合条例に基づく景観形成重点地区に指定されたばかりの神子原地区。ちょうど今は棚田の緑がとってもキレイです!
山間の限られた面積の棚田で生産されるため収穫量は毎年ごくわずか。
いつでもこのお米が買える直売所、ぜひ景色とともに味わいに来てください。

神子の里(みこのさと)
〒925-0608 石川県羽咋市神子原町は190
TEL:0767-26-3580
営業時間:9:00~18:00(※12月~2月は17:00まで)
定休日:なし(※1月~2月のみ木曜日定休)


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