新オックスフォードの違い
前回の「オックスフォードの進化系」に引き続き、アウターやセットアップとして提案している NT1282A を生み出した、当時の我々の拘った点と組織の話を掘り下げてお話しします。
「オックスフォード」は平織の変化系組織であり、斜子織と呼ばれているだけではないのです。
使用する糸番手で大きく4種類に区分が可能で、それぞれ名称や特徴が変化します。
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「ヘビーオックス」
主に10~40番手の糸を用い、通常のオックスフォードよりも厚く硬くなる傾向があります。
よくあるのは経糸に40番手、緯糸に16番手の糸を使用して織られています。
「オックスフォード」
オックスフォードシャツの定番シャツ素材に使用されている組織で、主に20~40番手の糸を経糸と緯糸に用いて織られています。
経糸に40番手の双糸と緯糸に20番手単糸を用いていることが多いです。
「ピンポイントオックス」
おおよそ80~100番手の糸を使用し、オックスフォードに比べて光沢感が増すと同時に、やや生地が柔らかくしなやかになることで。ドレスシーンに適した組織になります。
通称、ピンオックスとも呼ばれています。
「ロイヤルオックス」
100番手~の糸で織られることにより、上品かつサラリとドライな生地感になります。オックスフォードよりも細番手の糸を使っていることもあり、ドレスシーンに適した素材です。
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綿糸で織られていたオックスフォードに合繊の機能を活かすためには、何が必要か?
NQにしか表現できないことは何か?
そう考えた結果、もともとある「通気性」や「しなやかさ」を失わずに、合成繊維の特性を活かすことによって、利便性を加えた素材を作ることだと導き出しました。
オックスフォードの組織感を表現する為に、ドビー織りで構成し、合成繊維の特性である「伸縮性」「速乾性」「軽量性」「耐久性」を付与することで格段と扱いやすくなりました。
シャツ向け素材としての提案に留まらず、アウターやセットアップとしてユーザーへ紹介できるようになったのです。
従来のオックスフォードをNQ色に進化させたように、織物の可能性を拡げ続けることが我々の使命であると思っています。
次回は、我々は天然繊維や合成繊維に当てはまらない新しいオックスフォードを追究する為に、取り組むべきことについてお話しします。
Art #:NT1282A
Function:DRY, STRETCH
Composition:Polyester100% (Recycle57%)
Size:120*49
Weight:244g/㎡
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